年が明けてすでに一週間、何かと呑む機会が多かった。
これから大寒に向かっているのに、3月並みの気温、
無農薬、無肥料、完全自然栽培の
「奇跡のりんご」の木村秋則さんの話を聞く機会があった。
屈託のない笑い顔が印象的だ、飾り気のない、田舎のお父さんそのもの
20年前、米を無農薬、無肥料栽培で作ったことに刺激を受けて、
何事にも好奇心が旺盛な木村さんは、りんごでも出来ないかと思い取り組んだ。
7年間収穫ゼロ、あるとき気がついた、畑の草が抜けない、根張りが違う、
それがヒントになり、それまで土の上の樹のことしか考えなかったが
大事なのは土の中だと気づいた。
草を刈らないで伸び放題にすることによって、草の根で土をやわらかくし、
やわらかい土に大量の根を伸ばし、健全な病害虫に強いりんご樹に育ち
花を咲かせ、りんごがな生る
土を踏み固める機械は使わない、すべて人力、草刈も年二回程度、それも刈払い機で。
あるときりんご樹の根を抜いてみたら20メートル位伸びていたとか。
最近見学者が増えて、畑が踏み固められて根が伸びなくなったとか。
農薬を使わないことによって自然の生態系を守る、害虫の天敵もいる。
りんごと昆虫、微生物、細菌、土、の共存だ。
畑に行けば、いつも「今日はどうですか」
「よく頑張ってくれてありがとう」と樹一本一本に話しかけて歩くそうだ。
全くならなかった頃は、ついに気が狂ったかと思われたそうだ。
好奇心とあきらめないで最後までやりぬく。
柔らかい土に健全な根、強い樹、農薬に頼らないで自然の生態系のまま、
んー、参考になった。