六片種、にんにくストーリーその4

にんにくはユリ科の植物である。
その起源ははっきり分かっていないが、紀元前3200年ごろ古代エジプト
やギリシャではすでに栽培されていて、おもに強壮用に使われていた。
その後インド、中国を経て8世紀ごろ日本に伝わったとされている。
エジプトのピラミッド建設に携わった人々は、
にんにくを食べながら重労働に耐えて働いたとされている。
ユリの花びらが六枚あるように、ユリ科の植物は数に関することは
だいたい六の数字が関係してくる。
青森産にんにくは六片種である。
その特徴はは大玉で、一球をばらしたとき六片に分かれていて
一粒一粒が形がよく、大きい。
これに対して、中国産や他県産のにんにくは12片で小粒である。
六片種は料理に使うとき、12片に比べれば一片が大きいので扱いやすい。
また、糖度も40度前後で、甘味もありとてもコクがある。
料理に香辛料として使うと味に深みが出て、美味しい。
にんにくを栽培して六片ができるのは青森だけなのである。
他県ではできない。青森の六片種の種子を持っていって植えても
2~3年経てば12片種に近づくらしい。
これは青森の気候が偶然六片種に適しているのかどうか。
津軽と南部にしかできないにんにくなのである。
販売されている青森にんにくのほとんどは「福地ホワイト六片種」である。
南部、八戸の隣にあった福地村で昔から栽培されていた在来種で、
色が白く大玉なのが特徴である。
津軽には岩木種というにんにくがあって、
これは小さくピンク色で販売用には普及しなかったが、これも六片種である。
六片種は青森にしかできないのである。
弘前市、岩木山の麓に鬼神社がある。
その昔、岩木山には畑を耕すのを手伝ってくれる良い鬼が住んでいて
この鬼がにんにく好きだったことから感謝の気持ちをこめて
好物のにんにくをそなえる習慣がある。
昨日のにんにく、平年よりだいぶ早い、生育順調、ずいぶん伸びた。

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